イグニッションコイル交換 [メンテナンス]
先日の朝、仕事へ向かおうとエンジンを始動すると・・・
ガタガタという振動と共にエンジンの失火を知らせる警告灯が点滅しました
そして、アイドリングストップのエラーも
その後、エンジンの振動はすぐに解消し普通に走れるようになりましたが、アイドリングストップは使えないままです。
ディーラーのサービス担当にお電話したところ、「おそらくエンジンで失火が発生して、その後一定期間はECUでアイドリングストップを停止する信号が出ている」とのことでした。
その話しの通り、この日の夜にはアイドリングストップも普通に使えるようになりました。
しかし思い出すのは、ゴルフⅤの時の不具合です。
帰宅してVSDCで調べてみると・・・
どうやら2気筒で失火があったようです。
10203 - Random/Multiple Cylinder Misfire Detected
P0300 00 [096] - -
Intermittent - Not Confirmed - Tested Since Memory Clear
Freeze Frame:
Fault Status: 00000001
Fault Priority: 2
Fault Frequency: 1
Mileage: 168407 km
Date: 2023.05.18
Time: 09:16:21
10593 - Cylinder 3
P0303 00 [096] - Misfire Detected
Intermittent - Not Confirmed - Tested Since Memory Clear
Freeze Frame:
Fault Status: 00000001
Fault Priority: 2
Fault Frequency: 1
Mileage: 168407 km
Date: 2023.05.18
Time: 09:16:21
10592 - Cylinder 2
P0302 00 [096] - Misfire Detected
Intermittent - Not Confirmed - Tested Since Memory Clear
Freeze Frame:
Fault Status: 00000001
Fault Priority: 2
Fault Frequency: 1
Mileage: 168407 km
Date: 2023.05.18
Time: 09:17:14
14751 - EVAP Emission Control Sys
P0441 00 [096] - Incorrect Flow
Intermittent - Not Confirmed - Tested Since Memory Clear
Freeze Frame:
Fault Status: 00000001
Fault Priority: 2
Fault Frequency: 1
Mileage: 168407 km
Date: 2023.05.18
Time: 09:17:14
※一番下のEVAP Emission Control Systemのセンサー異常(?)は失火に伴うのもかもしれません。
これはもしかしたらイグニッションコイルの寿命が近いのかもしれません。
この数日後、同様の警告灯が出たところで覚悟を決めて、イグニッションコイルを交換することにしました。
ディーラーに交換をお願いすることも考えましたが、HID専門店Jamixの店長さんの「お手伝いしますよ~」との心強いお言葉に勇気をもらい、今回はDIYでの挑戦を決意しました。
ということで、幾つかの失敗談も交えながらレポートをお届けいたします。
最初にイグニッションコイルへのアクセスを容易にするため、エアクリBOXを外します。
エアクリに繋がっているパイプの3箇所のクリップを外します。
これが結構固いので、プライヤー等で挟んで作業します。
おかけんの場合はクリップの場所を移動させて、そのままパイプを引き抜きました。
エアクリの後方に繋がっている、細いパイプも引き抜きます。
エアクリBOXは、そのまま上に引き抜けば外れます。
念のため、パイプは養生テープで蓋をしておきます。
ついでなので、エアクリのフィルターも交換することにしました。
こちらが届いた商品です。
遠近感でサイズが違って見えますが、フィッティングもバッチリでした。
さて、いよいよイグニッションコイルの交換作業に入ります。
コネクタは、ツメを押し込みながら矢印方向に引っ張れば簡単に外れます。
次にイグニッションコイルを固定している10mmのボルトを外します。走行直後ですとボルトが熱を持っていますので、火傷しないように注意して作業を行います。
ここからが最大の難所と呼ばれるコイルの引き抜きです。
長年の使用でゴムの部分が固着してなかなか外れませんが、先人の方々のレポートを参考にロングノーズプライヤーを使いながら、てこの原理で引き抜きました。
Amazonベーシック プライヤーセット 3ピース ロングリーチ
- 出版社/メーカー: Amazonベーシック(Amazon Basics)
- メディア: Tools & Hardware
実際には、Jamix店長さんにプライヤーで押し出してもらいながら、おかけんは手でコイルを引き抜きました。
ネットでは「1本抜くのに30分かかった」という記事もありましたが、店長さんのサポートのおかげで比較的スムーズにコイルを引き抜くことができました。
店長さん、ありがとうございました
作業に使用したロングノーズプライヤーですが、後ほど大活躍することになります。
元々付いていた純正は、トルコ製のようでした。
今回、おかけんが購入したコイルはこちら。
購入はセントピアさんでした。
こちらのクルマの情報を伝えて問い合わせるとすぐに適合確認の返信があり、商品の発送もスムーズでした。
届いた商品はHELLA(中国製)でした。
ついでなので点火プラグも交換します。
プラグ交換に必要なのはマグネット付きの16mmのプラグレンチです。
SK11 T型スライドプラグレンチ スパークプラグ用 二面幅16mm STS-16PM
- 出版社/メーカー: SK11(エスケー11)
- メディア: Tools & Hardware
最初こそ少し力が必要ですが、無事にプラグが引き抜けました。
今回購入したプラグはこちら。
BOSCHのY5KPP332です。
BOSCH アウディ フォルクスワーゲン 純正 OEM ダブルプラチナ スパークプラグ Y5KPP332 (4)
- 出版社/メーカー: ボッシュ(BOSCH)
- メディア:
こちらもイグニッションコイルと一緒にセントピアさんで購入しました。
VW純正のプラグはNGK製でした。
新品のプラグを挿入し、最初は手でゆっくりと締め込んでいき、最後にトルクレンチで締め込みます。
ここで悲劇が
何とプラグレンチが折れてしまいました
指定トルクで絞め込んでいたのですが、プラグレンチが耐え切れなかったようです。
エンジン内に残ったプラグレンチの先端部分ですが、先ほどのロングノーズプライヤーのおかげで何とか引き抜くことができました。
ここでやむなく残り3本のプラグ交換は断念して、イグニッションコイル交換のみを続行することにしました。
新たに購入したコイルには、プラグと接する部分が緑色でした。
コイルの再装着は簡単で、そのままグイっと押し込みボルトで固定します。
ということでプラグを交換したのは1本のみでしたが、無事にイグニッションコイルの交換作業完了です
走り出してみると・・・
明らかにエンジンが軽くなった印象です
やはり約17万km走ってきて、イグニッションコイルもそれなりに劣化していた様子です。
ところで、帰宅して残り3本のプラグを交換しようしたところ、なかなかプラグレンチを売っているショップが見つかりませんでした。
オートバックスでもイエローハットでもプラグレンチは売っておらず、結局カインズホームで深めの16mmのソケットを購入しました。
ただマグネットが付いていないので、プラグを緩める作業はこちらで行い、プラグを引き抜く際は破損したプラグレンチを補修して作業しました。
そして新しいプラグを締め付ける作業をトルクレンチで行っていたところ、第2の悲劇が
こちらも指定トルクで締め付けを行っていたのですが、プラグが破損してしまいました
もしかしたら、もう少し低トルク域に特化したトルクレンチを使用する必要があったのかもしれません。
何とかワッシャーは救出したものの、エンジン内にプラグの一部が残った状態です。
このままでは新たなプラグを付けることもできず、最悪ディーラーでエンジン分解作業か?としばらく途方に暮れてしまいました
それでもダメ元で・・・とロングノーズプライヤーを押し込み逆ネジ方向にプライヤーを回転させながら頑張ってみたところ・・・
無事残りのパーツを救出できました!
ということで、1本は古いプラグのままですが、後日新品に交換したいと思います。
今回、イグニッションコイルの交換はそこまで難易度は高くありませんでしたが、プラグ交換には低トルク対応のトルクレンチが必要ということを身に染みて思い知らされました。
以上、失敗の連続のDIYレポートでしたが、おかけん号のほうは非常に快調に走っております。最後までご覧いただきありがとうございました
【追記】
その後、残り1気筒のプラグも無事に交換できました。
やはり4本交換した効果は絶大で、エンジンの吹け上がりもスムーズで明らかにパワーも増した印象です。
「やっぱりゴルフって気持ちいい」と改めて再認識させられました。
また、アイドリングにあった軽い不整脈のような微振動も解消されました。
ということで、今回のパーツ交換は非常に満足度が高いものでした
2023-05-26 08:55
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コメント(14)
事前に一番の難所と思ってたIGコイル外しは
思いの外スムーズでしたが、まさかのトラブルでしたね。
ソケットエクステンションの強度なのか、私も1つ学習しました。
今まで何度かプラグ交換は行ってきましたが、ココでのトラブルはなかったものでしたので。
ここも固着なのか、グリスが有った方が良いのか
おかけんさんの仰るように低トルク用が有った方がベターなのか
またまた勉強になりました。
何より、先ずはお車にトラブルがなく
体感できる改善があったとのことで、良かったです!
引き続き最終完成して安心できる事を願っております。
私の方は需要が減って、皆様ともすっかりご無沙汰で御座いますが
多方面の仕事をこなしながら、何とか継続させて頂いております。
by Jamix (2023-05-26 10:17)
Jamix店長さん
昨日はサポートをいただき本当にありがとうございました!
私ひとりだと、きっともっと手こずっていたと思います。
残り1本のプラグも、お天気が良ければ週明けには交換できそうです。
店長さんのマルチなお仕事ぶりは頼もしいですね。こちらもいろいろとお世話になっております。
また、車好きのみなさんと集まれる日が楽しみですね!
by おかけん (2023-05-26 21:36)
おかけんさん&店長さん。
ご無沙汰しております。
何という偶然でしょう。私も明日、DIYでエアクリ・プラグ・プラグコードの交換をする予定です。
18年、12万キロ、農道のポルシェですが(爆笑)
by ハリー (2023-05-27 20:46)
ハリーさん
こちらこそ、ご無沙汰しております。
実はこちらも作業をしながら「ハリーさん、どうされているのでしょうね?」と店長さんを話しておりました(笑)
農道のポルシェ、もうそんなに年月が経つのですね。コロナ禍で時間感覚が麻痺してしまいました。
ハリーさんなら、順調に作業完了となりそうですね。
by おかけん (2023-05-27 23:18)
こんにちは。始めてコメントさせて頂きますm(_ _)m。12年前にⅥに乗り始め、おかけんさんに車だけでなく人や仕事、トラブルたちとの付き合い方を教わり続けております!久しぶりに月に2回も投稿があり嬉しくてつい話しかけてしまいました(笑)。私も最近故障やら修理やらが頻出し車ネタの投稿(インスタ)が増えてます。今後ともおかけん師匠の素敵なGOLFライフを楽しみにさせて頂きます!
by インスタ太郎 (2023-06-11 11:49)
インスタ太郎さん
コメント頂きありがとうございます。
記事ネタはぼちぼちあるのですが、なかなか記事更新できず申し訳ございません。
Ⅵに12年もお乗りなのですね。私も今年9年目の車検となりますので、もう少し乗りたいと考えて、少しずつリストアしております。
引き続きよろしくお願いいたします。
by おかけん (2023-06-12 11:52)
先日、私のゴルフ5FSIもエンジンの不調を感じ、車検でお世話になっている近所の工場に行って相談しました。その結果、症状の再現があったので、とりあえずスパークプラグ4本交換することにして、車をおいて帰りました。翌日の朝電話があり、イグニッションコイルを外すために特殊工具が必要なようで、取り外しができません。ディーラーでの点検をおすすめします、という連絡でした。工場で色々話を聞いたところ、ゴルフの整備には、当工場では限界があるということでした。
その週末、予約の上ディーラーに行き、診断機で診断の後、失火があるということでその場でスパークプラグを交換しました。その結果、はじめに感じた不具合は解消されたようです。
ディーラーに車を入れるのは数年ぶりでしたが、丁寧に対応していただきました。
その際に聞いた話で驚いたのは、もう代車の用意はなく、どうしてもという人は全て実費のレンタカーでということでした。したがって、通常の車検だと2回足を運ぶことになるようです。(事前点検と本点検)世の中のビジネスモデルは変わっているのですね。
by くろねこ (2023-09-07 23:06)
くろねこさん
それは大変でしたね。イグニッションコイルですが、要は上手く引き抜くためにパーツに負荷をかけないように引っ張れるツールが必要になります。私の場合は新品に交換するので、元のパーツが壊れても大丈夫なので、多少強引に力をかけて外すことができました。
さて、ディーラー車検で代車の用意がないというのは、私は聞いたことがないのですが・・・(涙)
確かに、代車の数は限りがあるのでタイミングによって代車がない場合はありましたが・・・。
保証期間中、急な修理の際はディーラーがレンタカーを手配したこともありました。
事前点検は私のディーラーでもやっていて、そこで大まかな整備の計画を立てるようです。そうすることで、場合によっては一日で車検を完了することが可能になります。
プラグ交換は効果がありますが、年式的にもイグニッションコイルも同時交換すると、さらにフィーリングが解消されると思います。本当は上記の記事のようにプラグと同時交換が手間的(費用的)にも望ましいのですが、部品自体はそこまで高くないので、もし車検をそこのディーラーでお願いするなか、部品持ち込みで幾らくらいで作業してくれるか相談してもよいかと思います。下記を4本用意すれば大丈夫です。
ttps://www.centpia.co.jp/products/detail/4295
慣れれば、自分でもできる作業なのですが・・・。
あるいはですが、今お世話になっている修理屋さんで、付いているコイルは強引に引き抜いてよいので、コイルだけ持ち込みで交換してもらえるか相談する手もあるでしょう。今なら、固着もそこまでないので引き抜きやすいと思います!
Jamixの店長さんはⅤで何度もご自分でやっているので、アドバイスもいただけると思います。
ご参考になれば幸いです。
by おかけん (2023-09-08 06:59)
お返事ありがとうございます。新車で購入時、のちのメンテナンスが国産車のようには行かないと思っていた事を実感しています。当時はトヨタ系列が店舗を展開していたので、私が住んでいる県でも3箇所ありました。現在は、別会社のディーラが1店舗のみです。また、少し距離が遠いです。
ディーラーでは、持ち込み部品は取り付けできないことを、今回も言われました。そこは仕方がないですね。あとは近所の工場がどこまで面倒を見てくれるかです。シャフトブーツの交換、フェンダーパネルの交換は、そこで済ませています。天井のタレについては、なんとか隣の町で施工してくれるところを探し出して、修理しました。
色々言いましたが、乗れるのであれば、直して乗りたい車です。
by くろねこ (2023-09-08 21:45)
くろねこさん
そうだったのですね。何とか改善されることを願っております。
by おかけん (2023-09-08 21:52)
今回の失火の修理でスパークプラグ4本を交換した結果、失火については、解消したようです。このプラグ交換で、体感できる改善が見られました。
月に一度くらい、田舎の高速道路を片道150キロメートルくらい乗るのですが、どうも最近エンジンのパワーがないなと思っていました。具体的には、緩い坂を上るときのアクセルの踏み具合が大きくなった、追い越しをかけるが、アクセルの踏み具合よりも加速しない、などです。これは新車の時から通っているルートなので、図らずも車の性能確認をしていることになります。
今回のプラグ交換の効果で、火花が安定して飛ぶようになり、爆発力も元に戻ったのかなと思います。一言でいえば、新車の時のトルクが元に戻ったような気がします。もしかしたら燃費も改善するかも。
機械工業製品は、くたびれても手を入れれば、100パーセントでなくても回復してくれるものだということを実感しました。
Youtube開設、おめでとうございます。
by くろねこ (2023-09-23 22:14)
くろねこさん
プラグ交換でエンジンフィールが改善されたとのこと、本当に良かったです。
おそらく燃費も改善しそうですね。
もしよろしければ、ノートPC(Windows)で使用できる診断用ケーブル&ソフト(VCDS)を差し上げます。私の新しいTDIでは使えないので、もしご希望でしたら下記までメールいただければと思います。
okaken@blog.so-net.jp
エンジンの失火等の情報を読み出すことが可能です。
by おかけん (2023-09-24 05:35)
おかけんさん
メールを送りましたので、よろしくお願いいたします。
by くろねこ (2023-09-24 22:59)
くろねこさん
メール、確認させていただきました!
どうぞよろしくお願いいたします。
by おかけん (2023-09-25 07:33)